元気な人は毒を溜めない!『油・脂』

2月15日に開催された坂本まゆみのべっぴん健康講座「元気な人は毒を溜めない!『油・脂』」の坂本先生によるレポートです。

内容

  1. 知っておこう!摂りたい油!避けたい油!
  2. 良質の油を味方に「カラダを造る」
  3. コレステロールを正しく理解しよう!
  4. デトックスの要!肝臓と相性抜群!『よもぎ青汁』
  5. カラダの芯から温めデトックス!『黒炒り玄米茶』

まとめ(講座のダイジェスト版です)

1) 避けたい油

■危険な油 *農林水産省のHPより抜粋

(1)トランス脂肪酸

天然に食品中に含まれているものと、油脂を加工・精製する工程でできるものがあります。トランス脂肪酸は食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、とりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクが高まることが示されています。

  1. 天然にできるもの
    天然の不飽和脂肪酸は、牛や羊などの反芻(はんすう)動物の胃の中の微生物によって、トランス脂肪酸が作られます。そのため、牛肉や羊肉、牛乳や乳製品の中には微量のトランス脂肪酸が天然に含まれています。
  2. 油脂の加工・精製でできるもの
    常温で液体の植物油や魚油から、半固体又は固体の油脂を製造する加工技術の一つに「水素添加」があります。部分的に水素添加した油脂を用いて作られたマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などに、トランス脂肪酸が含まれているものがあります。また、サラダ油などの精製した植物油にも、微量のトランス脂肪酸が含まれているものがあります。

(2) パーム油(アブラヤシ油)=植物油脂(植物油の顔をした牛脂)

生産量世界一位の安価な植物油です。植物油脂は飽和脂肪酸を多く含む脂肪で主に工業用の油や化粧品にも使われています。2016年に農林水産省と財務省が発表したデータによると、パーム油は菜種油の次に使われている油で、年間約65万トンが消費されています。これを計算すると、現在、日本人は平均で年間4~5kgものパーム油を摂取していると言われています。

パーム油はヘキサンという有害な化学物質に溶かして高温処理し、色と臭みをとる溶剤抽出法で精製され、石油化学物質が含まれます。ヘキサン以外にも、乳酸や、活性白土、リン酸、塩酸、硫酸など、もともと食用として使い物にならない油を、きれいな油にするために、たくさんの添加物が投与されます。結局、人工的な処理を施した自然界にない不自然な油ですので毒性がありますし、体内に入ると固まりやすく、動物性油脂のように血液の粘度を高めてしまい、血流がとても悪くなると言われています。

◇パーム油が使われている食品の代表例◇
ーム油は半固形で無味無臭。固めてチョコレートやアイスクリームなどに入れると口どけ滑らかな食感になり、溶かして揚げ油に使うと酸化しにくくサクッと揚がり、万能の油として広く使われています。インスタントラーメン(あらかじめ調理してある麺の生産に使用)、ポテトチップス、マーガリン(室温で溶けないようにするために使用)、クッキー(食感と味を良くするために使用)、チョコレート(溶けにくくするために使用)、アイスクリーム(食感と味を良くするために使用)、シャンプー(頭髪の油分を保つコンディショニング剤として使用)、口紅(溶けにくして使用感を良くするために使用)など、過剰摂取にご注意ください。

◇外食産業◇
トランス脂肪酸の代用としてパーム油を使っている可能性が高いと考えて下さいね。

2) コレステロールを正しく理解しよう!

■LDLコレステロールを「悪玉」、HDLコレステロールを「善玉」と呼びますが、これは一般的な呼び方で、実はコレステロール自体に善悪があるわけではありません。

■LDLコレステロールもHDLコレステロールも体には必要です!!

  1. LDLコレステロール➤血液から全身にコレステロールを運搬する役割。
  2. HDLコレステロール➤血液中に残ったコレステロールを回収して肝臓に運ぶ役割。回収されたコレステロールはホルモンや胆汁酸の材料になり、不要な分は排泄されます。

その役割の違いから、増えすぎない方がいいLDLコレステロールを「悪玉」(酸化してしまうと動脈硬化の引き金)と呼び、血液中に残ってしまったコレステロールを回収してくれるからHDLコレステロールは「善玉」と呼ばれるのです。

■主なコレステロールの役割

  1. 細胞膜の材料
  2. 副腎皮質ホルモン、性ホルモンの材料
  3. 栄養を吸収する胆汁酸(消化液)の原材料
  4. 整腸のための潤滑剤

*脳の60%は脂肪で出来ている!!

■日本人間ドック学会は、2018年4月より総コレステロール値の基準値を廃止。

アメリカでは、2013年に心臓病学会などが「コレステロールの摂取制限を設けない」としており、厚生労働省も食事摂取基準からコレステロールの上限値を撤廃。理由を「コレステロール摂取の上限値を算定するのに、十分な科学的根拠が得られない」としています。

■脂質異常症 (以下のいずれかである)

  1. LDLコレステロールが140mg/dl以上の「高コレステロール血症」
  2. HDLコレステロールが40mg/dl未満の「低HDLコレステロール血症」
  3. 中性脂肪が150mg/dl以上の「高トリグリセライド血症 (高中性脂肪血症)」

3) 摂りたい油!

■n-3系多価不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)

  1. α-リノレン酸➤アレルギー疾患の予防(シソ油、ごま油、菜種油、アマニ油、くるみ等)
  2. DHA(ドコサヘキサエン酸)➤脳や神経組織を正常に保つ(青魚)
  3. EPA(エイコサペンタエン酸)➤悪玉コレステロールの減少(青魚)

■n-6系多価不飽和脂肪酸(オメガ6脂肪酸)

代表的な脂肪酸が「リノール酸」
血中コレステロールを下げる効果や、動脈硬化の予防効果などが期待されています。しかし、過剰摂取はアレルギーなどの炎症と関係することから、適度な摂取が大切です。大豆油、コーン油、ひまわり油、サフラワー(紅花)油などに多く含まれています。

◇n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸はヒトの体内での合成ができず、食物などから摂取する必要があるため必須脂肪酸とよばれています。

■一価不飽和脂肪酸➤悪玉コレステロールの減少が期待でき、動脈硬化、心疾患や脳血管疾患を使わず、未然に防ぐ効果が期待できます。(オリーブオイルなど)

4) おすすめ!ショージで扱う安心の油!

■純正なたねサラダ油~ムソー株式会社~

オーストラリア産の「非遺伝子組み換え菜種」を「圧搾法で搾った一番搾りのみを使用」。原油が痛んでおらず酸化しにくく、揚げ物をしても油が痛みにくいのです。

◇世間に出回る「調合サラダ油」とは全く違う!!
一般のサラダ油は、低温でも濁ったり固まらないよう精製された油で、その多くは大豆油、菜種油、コーン油、綿実油など数種類の植物油をブレンドしてつくられる多価不飽和脂肪酸です。一般のサラダ油は「遺伝子組み換え油」の可能性が大きい!植物油の原料となる大豆、菜種、コーン、綿実は遺伝子組み換え品種の栽培先進国からの輸入に頼っています。日本の植物油脂の食料自給率は6%。大豆のように油分の少ない原料は、ノルマルヘキサン(石油溶剤)に種子を入れて溶かして抽出し、その後、溶剤を化学処理で取り除く「抽出法」が主流。菜種など油分の多い原料は、圧搾法で採油した一番搾りと、搾り粕から溶剤で抽出した二番搾りが混合されていますよ。